代表的なマウスピース矯正

代表的なマウスピース矯正

日本の矯正治療で用いられているマウスピースにもいくつかの種類があり、治療方法にも違いがあります。日本で治療が行われている代表的なマウスピース矯正には、「アクアシステム」「ストレートライン」「DENマウスピース」「アソアライナー」「インビザライン」などがあり、それぞれに特徴があります。
当院で専門的に治療を行っている「インビザライン」と、他のマウスピース矯正で代表的な「アソアライナー」について、それぞれの特徴を確認してみたいと思います。

◆インビザライン
1997年にアメリカのアライン・テクノロジー社にが開発した透明なマウスピースを用いる歯の矯正治療方法であるインビザラインは、世界中で治療が行われています。日本には、2006年2月に本格的に導入されました。マウスピース矯正の中では最も治療実績が多く、矯正学会や論文でも治療例が多く紹介されています。

インビザラインで治療を行う場合、はじめにインビザライン専用のシリコン印象で歯型やレントゲン等のデータを取り、それらのデータに基づいて、患者様のデータで、クリンチェック治療計画と呼ばれる3Dの治療シュミレーションが作成されます。患者様が、治療計画に同意されると、マウスピースを発注し、最終的な目的の歯並びまでの全てのマウスピースを一度に作成します。患者様に、歯の動きを3Dでご覧いただくことができるので、治療に対するモチベーションを高めて頂くことができます。

日本でも、「マウスピース矯正=インビザライン」とも言われるほど急速に普及していますが、米国に歯型等のデータを送ってマウスピースを作成するため、輸送のタイムラグが生じることがあります。
まつおか やまざき矯正歯科では、 デジタル技術で歯型を取るiTeroを導入しました。インターネットを通じて、米国に歯型等のデータを送ることができるようになり、検査から治療開始までの時間が大きく短縮されました。

◆アソアライナー
アソアライナーは、日本国内の技工所で作成される、日本生まれの比較的新しいマウスピース矯正です。アソアライナーの治療でも、インビザライン同様、最初に歯型をとりますが、治療のステップごとに歯型を作り直し、1mm以内の歯の移動幅で、次のマウスピースを作成します。 各ステップで歯型を取り、マウスピースを作り直すという手間が掛かりますが、途中で虫歯の治療等をすることができます。

インビザラインと同じく治療の最初に歯型を取り、平均10~15ステップの段階を踏んで歯並び矯正します。
約30日間を1ステップとし、ソフトタイプ(厚さ0.5mm)のマウスピースを10日間、ハードタイプ(厚さ0.8mm)のマウスピースを20日間はめます。1ステップ終了前に次のステップの歯型をとり、歯の動きが1mm以内の移動幅になるように、次のマウスピースを作成します。

患者様の歯並びにあわせ、硬さと厚みの異なるマウスピースを段階的に用いることで、より細かく調整しながら歯を動かすことができます。ソフトタイプのマウスピースから、強制力の強いハードタイプのマウスピースに、段階的にかえることで、痛みが軽減されることもあります。
インビザライン、アソアライナー、その他のマウスピース矯正は、治療中も食事や歯磨きの際には、マウスピースを取り外します。治療の効果は、マウスピースの装着時間に比例して、高まりますので、1日20時間を目標にマウスピースを装着します。マウスピース自体は無色透明で、とても薄い素材でできているので、見た目を気にせずに、今まで通り生活することができます。

マウスピース矯正は、日本においても急速に普及してきていますが、全ての歯並びを治すことができるわけではありません。また、マウスピース矯正について十分な治療技術が無い医師や、矯正を専門とはしていない歯科医師が治療を行ったために、計画通りに治療が進まず、トラブルになるケースも出てきています。
歯並びだけでなく、噛み合わせも治さなくてはならない場合には、マウスピース矯正では治療できないこともあります。
矯正治療をご希望の方は、マウスピース矯正で治療ができる歯並びかどうか、矯正専門の歯科医師にご相談下さい。

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